たなべ整形外科・横浜脊椎オペクリニック 田辺 博宣 院長 HIRONORI TANABE
1978年三重県上野市(現伊賀市)生まれ。横浜市立大学医学部卒。同大学附属総合医療センター、同大学附属病院、名城病院脊椎脊髄病センター勤務医、相模原協同病院整形外科副部長・脊椎外科部長を経て2022年5月、「たなべ整形外科・横浜脊椎オペクリニック」を開院。元米国ラッシュ大学バイオメカニクス研究所研究員。
1978年三重県上野市(現伊賀市)生まれ。横浜市立大学医学部卒。同大学附属総合医療センター、同大学附属病院、名城病院脊椎脊髄病センター勤務医、相模原協同病院整形外科副部長・脊椎外科部長を経て2022年5月、「たなべ整形外科・横浜脊椎オペクリニック」を開院。元米国ラッシュ大学バイオメカニクス研究所研究員。
私は「人の命を救う」ことの重みを感じて医療の世界に飛び込むことを決めました。中でも整形外科の分野を選んだ理由としては、もともと細かい作業が得意だったことが挙げられるでしょうか。整形外科の治療では手術を担当するケースも多くあり、手先の器用さに加えて集中力を持続することも求められます。幸い私は学生時代にテニスに打ち込み、体力には自信がありましたから(笑)、きっと「長時間に及ぶ手術にも耐えられるだろう」と思ったのです。
整形外科で扱う領域の中でも、特に脊椎疾患は重症化しやすい傾向があります。私は医師として重大疾患の治療に携われる点にやりがいを感じ、この分野を専門にすることを決めました。20年のキャリアの中ではアメリカに渡って研究に従事したり、脊椎疾患に対する先進医療を行う「名城病院」で経験を積んだり、脊椎疾患や変形性関節症を中心に知識と経験を積み重ねました。また開業医となった今も脊椎疾患にまつわる論文を発表するなど、常に自己研鑽に努めています。
『たなべ整形外科・横浜脊椎オペクリニック』を開設したのは2022年5月です。私はこれまでに1,000症例以上の手術を執刀してきました。また、日本でも脊椎治療でトップクラスの病院である横浜南共済病院や名城病院で頚椎疾患や脊柱変形の治療に携わってきました。現在では、当院で診療する傍ら週に1日の手術日を設け、同じ緑区にある「長津田厚生総合病院」にて脊椎疾患の手術を行っています。安全性と確実性を高めながらできるだけ出血量を抑え、手術時間の短縮を心がけることにより早期の退院・早期の社会復帰を実現できるよう努めています。実際の手術を行うのは別の場所になりますけれど、術後のフォローは当院でしっかりと行いますのでご安心ください。
と言いましても全ての症例に対して手術を行うわけでははく、まずは「保存療法」と呼ばれる治療で症状の改善を目指すというのが基本的な治療方針です。内服薬・外用薬の処方、神経ブロック注射、コルセットなどの装具などを活用し、それでも改善がみられなかった場合には手術を検討するという流れです。また患者さんご自身が「早く手術を受けたい」と希望される場合には手術をご提案することがあります。私はこれまでに「難症例」といわれる手術も数多く経験してきておりますので、ぜひ一度ご相談いただければと思います。
脊椎疾患は、腰痛・しびれ・歩行障害などの原因となり得ます。治療では骨や神経など重要な器官を扱うことになりますので、適切な診断をつけることがとても大事になります。丁寧な問診と神経学的な診察によって症状を理解するのはもちろん、MRIやCTなどの画像診断は欠かせません。当院ではさまざまな情報から導き出した診断のもと、医師による治療とリハビリテーションを並行して行っています。院内のリハビリ室には理学療法士が常駐し、専門的なリハビリを受けていただくことができます。
こうしたいわゆる「保存療法」に加えて、当院では「先進医療」と呼ばれる分野にも積極的に取り組んでおり、その代表的なものが「再生医療(PRP療法)」です。PRP療法とは、私たちの体にもともと備わっている「治る力」を増大させて治療する方法で、患者さんから採取した血液を高速分離装置にかけてPRP(多血小板血漿)を作り、患部に注射します。PRP療法は保険が適用されない自由診療ではありますが、通常の治療よりも早期の回復が期待でき、痛みを軽減する効果が長く持続する治療法です。さらに当院では、患部の目標部位にピンポイントで注入できる透視装置「X-Ray・TV・System」を導入し、短時間・安全・確実な治療につなげています。腰痛治療にPRP療法を取り入れている医療機関は、東日本エリアで当院が初めてなんですよ。
当院の特徴の一つに「ロコモ外来」を開設していることがあります。「ロコモ」とはロコモティブシンドロームの略で、肘・膝・腰といった運動器のはたらきが衰えていく初期段階を指します。寝たきりの高齢者を減らして医療費の増大に歯止めをかけることを目指して、日本整形外科学会が提唱した概念が「ロコモ」です。どことなく体の調子が悪かったり、うまく歩けないなどの自覚症状があったりする方はロコモの可能性があるかもしれません。
運動機能の衰えを予防するためには、ロコトレ(ロコモーショントレーニング)に取り組むことが推奨されています。ロコトレは「スクワット」と「片足立ち」を中心にしたトレーニングで、これらを継続していくことで運動機能の向上が期待できます。また、ロコトレは骨粗しょう症の予防にも効果があることが分かっています。私自身、勤務医時代から多くの患者さんを診てきて、10年ほど前からはライフワークとしてロコモの予防に取り組み、論文の発表なども積極的に行っています。そうした経験を踏まえ、このクリニックにおいても地域のみなさまがいつまでも元気に、長生きできるようにサポートしていきたいと考えています。
脊椎疾患に起因する症状は、日常生活にさまざまな支障をきたします。脊椎疾患は重症化することも多く、原因が分からないまま放置されると全身が麻痺したり、命を落としたりする危険もあります。当院はクリニックレベルでありながら大学病院と同等レベルの治療をご提供できる点が強みです。「自分の家族だったらどうするか」をモットーに、患者さんが笑顔でお帰りになることを第一に考えて日々の治療にあたっています。病気の原因を突き止め、症状の改善に努め、みなさまの人生が楽しいものになるようお手伝いさせていただきます。何かお困りのこと、ご心配なことがありましたらどうぞお気軽にご相談ください。
※上記記事は2022年6月に取材したものです。
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