みのり 代表（音楽教室 えむずみゅーじっく)のインタビュー

音大卒業後に改めて音楽の楽しみ方と出会う

ピアノは姉の影響もあり、3歳から習っていました。一緒にレッスンに行ってやりたい！と言ったようなのですが、もちろん覚えていません(笑)。そんな幼少期から学んでいたピアノを極めるべく、音大に進学しました。とにかく楽譜を深く読み解き表現する、クラシックが専門でした。今思えば、その独特な業界の空気感に、少し息苦しさがあったのかもしれません。大学を卒業し、リトミックスクールの先生として働くように。リトミックの創始者、ダルクローズの指針を継承する教室であったため、決まった曲だけをテキストをみながら進めるのではなく、子供たちの雰囲気をみながら即興で曲を弾き、楽しみながら学ぶスタイルでした。そこでまずは心とからだに音楽を取り込み、その上で表現していくという、音楽表現における大切な根っこの部分を再認識することができました。

独自のメソッドで子供たちに楽しむ音楽を伝えたい！と独立

しなやかな音楽の学び方を実践していく中で、もっとこんな風に子供たちに音楽を伝えて行きたいという気持ちが芽生えてきました。そんなタイミングで、絵本作家でもあり日本初の男性保育士でもある中川ひろたかさんのコンサートを訪れたことをきっかけに、自分のやりたいことがはっきりとしてきたのです。そこで、子供たちが発見や喜びの感覚と共に学んでいける、自分のメソッドで音楽の楽しさを伝えていける教室を開きたいと強く想い、独立することを決めました。

子供に気づきを与え、それぞれの道を伴走して見守りたい

楽譜を正しく読み表現することはとても大切な学びです。でもその前に自分の心が動く演奏をしてもいいのだということを伝えたいと思っています。そこを経験することで、より楽譜を大切に感じたり、作曲者に興味を持ったりできるようになると考えています。だからこそ、レッスンでは小さいお子さんでも「教え込む」ことはせず、和音を弾いてみてこの組み合わせは好き？嫌い？など感覚から入っていったり、即興で自由に弾く時間を作ったり、カードを使って遊びながら学んだり、色々な刺激を与えながら音楽を楽しめるように進めていきます。そして、色々と触れていく中で、こういう曲が好きだとか自分の好きなものに気づけるように、指導していきます。その好きなものに気づくまではもちろん、気づいた後にどうしていきたいのか、どのように達成していくのか、その過程にもしっかりと寄り添っていきたいですね。

自分での曲作りや、プロの伴奏での発表会など音楽での多くの体験を

もともと自分自身も曲を作ることが大好きで、今でもアーティストとしても活動をしています。リラックスした時間にふとメロディーが聞こえてきて、それを曲にしていく。そんな楽しみ方です。だからこそ、子供たちにも好きな音がある時には、それを使って曲を作る指導などもしています。音楽は、まさに音を楽しむものだと思うからです。そして、発表会では、クラシック曲を1人で弾くスタイルの他、プロのバックバンドと一緒に演奏できる機会も作っています。人と合わせることの楽しさと、様々なジャンルを知って欲しいという想いからです。色んなスタイルで楽しめることを知って欲しいと10年間教室をやってきましたが、先日生徒同志でバンドを組み、演奏してくれました。小さい時から知っているので、まだ小さい子どもだと思っていた生徒達の成長を感じ、また音楽を楽しんで欲しいという想いが伝わったこと感じ、とても感動しました。

メソッドを集めた教本の普及や、地元・緑区で活動しながら音楽の楽しみを伝えたい

色々と教材を使いながら教室を運営してきましたが、必要なこととそうでないことが自分の中ではっきりしてきました。そこで、オリジナルの教本「わたし ピアニスト」を作成。約9割オリジナル曲で、イラストも自作で入れています。ネット販売をしていますが、全国のピアノの先生に購入いただき、嬉しい限りです。専用のYouTubeチャンネルも開設し、指導法のフォローアップ動画や各曲の伴奏まで対応しています。コロナ禍前は、近隣の四季の森公園で自然体験活動をされているアーティストさんと一緒にファミリー向けのイベントなども行っていました。これから、またそういったイベントや時間を作り、音楽を楽しむ機会を作って行きたいです。当スクールでは現在ピアノだけではなく、ゴスペル、パーカッションまで対応。私と音楽を楽しむという想いを共にしている先生方と、えむずみゅーじっくでお待ちしています。是非、遊びに来てください。

※上記記事は2023年4月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。