TDM 1874 Brewery(ティーディーエム1874ブリュワリー) 石田 美寿々 取締役 MISUZU ISHIDA
大学を卒業後、アメリカワインの輸入を行う会社で勤務。会社員時代に3カ月ワイナリーで研修後、退職し夫婦で渡米。2019年に帰国後TDM 1874 Breweryにおいて、農×Beerの開発や運営などを実施。二児の母。
大学を卒業後、アメリカワインの輸入を行う会社で勤務。会社員時代に3カ月ワイナリーで研修後、退職し夫婦で渡米。2019年に帰国後TDM 1874 Breweryにおいて、農×Beerの開発や運営などを実施。二児の母。
1874年創業の坂口屋の娘として生まれ、パワフルに動きアイデア溢れる父の姿をずっと見てきました。そんな父の勧めもあり、大学卒業後アメリカからワインを輸入する会社に就職し、会社員として忙しい日々を過ごしていました。輸入元のオレゴン州のカールトンにあるワイナリーから研修しに来ないか?とのお誘いを受け、社長もいい勉強になると背中を押してくれましたし、私自身も英語は得意ではありませんでしたが行ってみたいと渡米を決めました。ただ、それが自分の結婚式が終わって1週間後だったこともあり(笑)、みんなに驚かれました。自分的には行きたいから、行く、と自然に体が動いていた感じでした。ビザの関係で3カ月で帰国したのですが、ワイナリーでの時間はとても楽しく刺激的でしたし、年間を通しての仕事をすべてみてみたいと思い、夫を誘って移住することにしました。両家の両親ともにすぐに賛成していたのですが、当事者である夫が一番迷っていました(笑)。結局ワイナリーや大学でワインについて学びながら、カールトンに5年間住んでいました。
地元十日市場にもっともっと溶け込んでいくために何ができるだろうかと考え、オープンしたのがTDM 1874 Breweryです。醸造長にイギリス人のジョージを招き、本格的にクラフトビールの製造に取り組みました。もともと地元十日市場で酒問屋をしていた私達と、それと同じく十日市場で農業を営んできた佐藤農園とは親の代から深いつながりがあり、バーで提供している料理には佐藤農園の野菜を使用していますし、店頭で野菜の販売もします。また、クラフトビールを作った後にでるモルトかすなどを佐藤農園に提供し、堆肥として活用してもらっています。佐藤農園とは十日市場を大事に考える仲間として、深い関係性がありました。
帰国後、佐藤農園の佐藤愛美さんと十日市場を盛り上げるべく、
坂口屋と佐藤農園がコラボした第一弾のビールとして販売したのは、佐藤農園のレモンを使ったレモンビールでした。お互いの事業が「のびる」こととかけて、農×Beer(のびーる)と名付け、醸造長も納得の爽やかな香りのビールに仕上がり、私達の想いが形になった瞬間でした。販売する缶にはしっかりと、十日市場産の文字を入れました。農×Beerは好評をいただき、その後はるみ玄米を使ったもの、赤紫蘇をつかったもの、さらにはレモンと生姜使った絶妙な味わいのレモンジンジャーと展開しています。ご自宅用としてはもちろん、十日市場にゆかりのある方が贈答品として活用いただくなど、十日市場の名産品となりつつあります。また、ふるさと納税にも採用され、その名は広がりつつあります。
十日市場という場所柄、当店でビールを楽しんでから別の店にというようにハシゴができるお店は多くないため、メニューも軽いおつまみからしっかりとした食事まで用意し、一軒で満足していただけるように努めています。バーと言うと大人だけが楽しむ場所のようですが、テーブル席もあり家族連れでご利用も大歓迎です。私にも幼い子供がいるのでわかりますが、本格的なビールを楽しめる店には子連れで行きにくいことも多いと思うので、是非当店で楽しんで欲しいですね。店内で販売するワインや日本酒などもバーに持ち込むことができるので(別途開栓料がかかります)、ビールは最初の1杯でいいかな、という方にもご満足いただけると思います。このようにバーも運営していることで、直接お客様の反応がみれることが私達のやりがいとなり、次の商品開発への活力ともなっています。気軽にご来店いただき、「世界一のビール」と自信をもってお届けしているクラフトビールをお楽しみいただければと思います。お待ちしています。
※上記記事は2023年3月に取材したものです。
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