なごや耳鼻咽喉科クリニック 名古屋 孝夫 院長 TAKAO NAGOYA
横浜市立大学医学部卒業後、研修を経て、神奈川県立こども医療センター耳鼻咽喉科で診療経験を積む。神奈川県立足柄上病院、国立横浜病院(現:国立病院横浜医療センター)、総合新川崎病院では耳鼻咽喉科の部長としてレーザー治療や手術をはじめ、幅広い診療に携わる。2006年、長津田駅近くになごや耳鼻咽喉科を開院。
横浜市立大学医学部卒業後、研修を経て、神奈川県立こども医療センター耳鼻咽喉科で診療経験を積む。神奈川県立足柄上病院、国立横浜病院(現:国立病院横浜医療センター)、総合新川崎病院では耳鼻咽喉科の部長としてレーザー治療や手術をはじめ、幅広い診療に携わる。2006年、長津田駅近くになごや耳鼻咽喉科を開院。
叔父が内科医で九州で開業しており、地域の方から頼られる姿を目にする機会があり、子供ながらに憧れたのが医療の道を目指したきっかけですね。物心がついてからは、将来は手に職を付けて社会に役立つ仕事をしたいと思うようになり、医師という職業であれば自分の可能性を広げられるとも感じました。
横浜市立大学医学部に入学した当時は、世の中はバブル全盛期。世界のリアルを目にしたいという気持ちで、大学をお休みして世界一周バックパックの旅に出かけました。旅の途中様々な国の人たちに助けてもらいながら交流を深め、バブルに浮き足立っていない、地に足のついた生活があることに気が付いたのです。医療に対する漠然とした憧れではなく、「人を幸せをにするということを医療で実現したい」「医学生の延長にある医師ではなく、仕事として医師をしたい」と思い帰国。その後在学中に、サハラ砂漠横断、タイ~オーストラリアの旅、卒業旅行ではアマゾン川下りも経験し、世界中を自分の目で見て体感してきました。
大学卒業後は、スーパーローテーション制度による研修を経て、耳鼻咽喉科を専門に数多くの診療経験を積みました。耳鼻咽喉科は手術を行う科であることと、そしてアレルギーに興味があったことが、専門として選ぶ後押しとなりました。私自身はアレルギー症状を持っていないのですが、身近にアレルギーで困っている方がいて、症状を改善させてあげたいという気持ちを強く持つきっかけになりましたね。また、神奈川県立こども医療センターの耳鼻咽喉科では、お子様特有の様々な症例に触れ、生涯かけて子どもに関わる診療をおこないたいと感じました。その後神奈川県立足柄上病院、国立横浜病院(現:国立病院横浜医療センター)、総合新川崎病院の3ヵ所の総合病院で耳鼻咽喉科の部長を務めました。患者さんにとってより身近な場所で、地域医療に携わり続けたいという思いが高まり、2006年、長津田駅近くに『なごや耳鼻咽喉科』を開院。長津田駅は3路線が交わるターミナル駅で、利便性が良く利用客も多いことから、ご縁あってこちらでの開院に至りました。耳鼻咽喉科のクリニックだと一目でわかるように、ピノキオ風のマークを掲げていますので、長く親しみを持ってご利用いただきたいと思っています。
当院では、耳・鼻・喉の一般的な症状に対応し、風邪・インフルエンザなど季節性の症状だけでなく、アレルギー性鼻炎のレーザー治療、睡眠時無呼吸症候群に重点をおいた診療をおこなっています。特にアレルギー性鼻炎のレーザー治療は、これまで相当数の症例に携わってきましたので、力を入れている分野でもあります。
一昔前までは、アレルギー症状に対しては飲み薬による対症療法しかありませんでしたが、私が入局した頃にレーザー治療が世の中に出始め、時代を先駆けて横浜市立大学病院でアレルギー外来をスタートさせました。また現在では舌下免疫治療も広がりつつあり、治療の選択肢が広がっていますので、それぞれの患者さんの生活背景に合う治療方法を提案しています。ご要望としては、お薬を飲まないで何とかして欲しいという患者さんが多いですね。舌下免疫療法は1年365日、毎日欠かさずにお薬を服用し、3~5年かけて身体を慣らしていく必要がありますので、治療に時間がかかります。その点レーザー治療の場合、短期間で不快な症状から解放されるのが最大の特徴です。花粉症は春の受験シーズンと重なるため、大切な時期に気を削がれないように、受験の1~2年前にレーザー手術を受けることをおすすめすることもあります。
治療の流れとしては、まず血液検査をおこない、アレルギーの重症度を調べ、治療方法を選択します。レーザー治療の場合は、お鼻の中に柔らかいガーゼを用いた麻酔をかけ、レーザーによる処置をおこないます。レーザーに必要な時間はものの2~3分ですので、手術当日のトータルの診療時間は1時間程度で済みます。レーザーによる処置は1回のみで、治療後3日間は鼻水、鼻詰まりなどの症状がでますが、その後週に1度のペースで3~4回通院してお鼻のクリーニングやケアをおこなうことで早めの改善が可能です。
睡眠時無呼吸症候群に関しては、20年以上前から積極的に診療をおこなってきましたので、専門性があり経験も豊富です。50~70代を中心とした中年以降の男性に多い傾向にあり、症状が重い方の9割が男性です。特に肥満気味の方に多く、減量だけでなく生活習慣を改善することが望ましいため、栄養士を紹介する場合もあります。医学的な治療方法は3つあり、「扁桃腺を取り除く喉の手術」「歯科と協力してマウスピースを作り顎を矯正する治療」「CPAP治療(専用の機器をとりつけて睡眠時の気道を広げ無呼吸を防止する方法)」です。実際には、いびきがうるさくて睡眠時無呼吸を心配して受診される方の中で、睡眠時無呼吸ではないと診断される方が半数近く、手術をされる方が1割、マウスピースによる治療を受けられる方が3割、症状が重くCPAP治療を余儀なくされる方は1割程度です。CPAP治療は費用も高く患者さんへの負担もかかることから、重症でない場合は他の治療方法をおすすめしています。睡眠時無呼吸症候群は内科呼吸器や精神科の不眠外来で取り扱うこともありますが、手術をおこなえるのは耳鼻咽喉科だけです。手術をご希望される場合は、信頼できる医師や病院と連携をとり治療を進めますので、お気軽にご相談いただきたいと思います。
また、当院の補聴器外来では補聴器の無料貸し出しをおこなっています。昨今補聴器は、大手百貨店や大型スーパー、眼鏡屋さんでの取り扱いもありますが、「難聴のグレードに合った調整をおこなっているか」「性能と金額が見合っているか」というのがご購入時のポイントとなります。お一人おひとり聞こえ方が異なりますので、当院ではまず聴力検査をして、その方にあった補聴器を2~3週間ご自宅で使用していただいています。最終的に患者さんがご納得いただいた上で購入できる、というのが最大のメリットと言えます。当然、メーカーによって値段は異なりますが、専門の医療機関で正しい調整をおこないご使用いただくことが、患者さんが快適な生活を過ごす上で大切なことです。
日々患者さんと向き合う中では、資料を用いた分かりやすく丁寧な説明を心がけています。お子様への診療も得意としていますので、安心してお越しいただきたいと思います。なるべく痛みや苦痛のないような診療をおこなっていますが、鼻汁を専用の機器で吸引する際には、当院ではオリーブ型吸引管ではなく、細い吸引管で処置をしています。感じ方は人それぞれですが、オリーブ型吸引管の方が痛みや苦痛がないものの、細い吸引管を用いた処置の方が鼻の奥まで綺麗にすることができ呼吸も楽になるのです。せっかく受診していただいたからには、早く良くなって欲しいという思いがありますので、患者さんのためにもより効果的な治療を重視しています。
また、クリニックでの診療以外では、東日本大震災のボランティアで東北に出向き、医療だけでなく教育支援をおこなってきました。災害時にスムーズに対応できるよう、日頃から地域の医療関係者だけでなく他業種の方々との繋がりを大切にしています。医療人として、地域の一員として、何かあればお互いに助け合い、手を取り合っていきたいと思っています。
風邪をひいた時に、鼻汁や咳など首から上の症状でお困りの場合には是非ご利用いただきたいと思います。お薬の処方だけでなく、お鼻の中をクリーニングをして、ネブライザーを用いたお薬の治療ができることが耳鼻咽喉科を受診するメリットです。お勤めの方は時間を作って受診をするのは大変だと思いますが、症状が悪化する前に是非お越しいただきたいですね。当院では、平日は18時半まで受付をしており、直前でも構いませんのでお電話でご相談ください。
※上記記事は2019年8月に取材したものです。
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